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BAR騒動のまとめ

今回の騒動をいろいろなサイトを見て自分なりにまとめてみました。
記載に誤り等があった場合は指摘してください。

1. 発端: サンマリノGP後の車検でバトンの車が規定の最低重量(600kg)より軽かった。

最初の計測では 606.1kg (車両 532.5kg, バトン 73.6kg)
燃料を全て抜いた状態の計測では 594.4 kg (車両 521.0kg, バトン73.6 kg)

検査官(Jo BauerとそのアシスタントKris de Groot)が燃料を全て抜く様に言い、 BARはメインタンクからの燃料を抜き、これで全てだと答えた。この時の車重は600kgを超えていた。

検査官がさらに調べるとコレクタータンクにまだ燃料が残っていて、これを抜くと600kgを下回った。 コレクタータンクとは燃料が少ないときでも確実に燃料をエンジンに供給するための装置で通常のレースカーにはついている。

なお、検査官がさらに調べたのは事前に元BAR関係者からの告発があったかららしい。

2. 車検後の対応

車両が軽かったことに対してBARはレース中の給油量や燃料タンクの残量などを元にレース中に600kgを下回ったことがないことをスチュアード(Paul Gutjahr, Katsutoshi Tamura, Giuseppe Muscioni)に対し説明した。

スチュアードは納得し、規則違反ではないとの判断を下した。

この後、FIAはスチュアードの判定を不服とし提訴した。

3. 5/4 聴聞会

FIA側はBARに 不正行為、不誠実、および詐欺的行為があった として今シーズンの選手権からの除外と100万ユーロ(約1億3500万円)の罰金を求めた。 FIA側はコレクタータンクの構造や燃料バラストといった技術的なことよりも BAR側の姿勢を問題視していた模様。

BAR側の主張をまとめると以下の通り。

  • レース中に600kgを下回ったことはない
  • コレクタータンクには9kgの燃料が保持できる。残りが6kg未満になると車の燃料システムは効果的に作動しなくなる。
  • 車両重量に燃料が含まれるかどうかは明確に規定されていない。1994年のテクニカル・ワーキング・グループで燃料は含まれないとの合意があるが明文化されていない。
  • 車検時に全ての燃料を抜くように言われた後もコレクタータンクに燃料が残っていたのは、全ての燃料とはメインタンク内の全ての燃料だと思ったからだ。
  • コレクタータンク自体はマレーシアGPのときに検査を受けていて合法と判断された。
  • 今回の件はレギュレーションの解釈の問題であり、もし処罰される場合でも罰金が妥当。

聴聞会には検査官(Jo Bauer, Kris de Groot)は出席したが、レース後合法と判断した3人のスチュアードは呼ばれなかった。

4. 5/5 裁定

サンマリノGPまでのポイント取り消しとスペイン、モナコGPの出場停止。ヨーロッパGP以降1年間の執行猶予付きの6ヶ月の出場停止。

  • BARの行為は故意ではないが、BARの規則の解釈は間違いであり、規則を明確にしておくべきだった。
  • 燃料をバラストに使って600kgを超えることは現在の規則では認められていない。
  • BARの提供したデータでは車両がレース中に規則を満たしていたこを証明できない。なぜならBARは「チームはFIAの検査官とスチュアードに対して、彼らの車がイベント中に規則を満たしていることを証明しなければならい」という規則を満たしていないからだ。(注:スチュアードは納得したが、検査官Bauerは納得しなかったことを指してる?)
  • 法廷に提供された証拠からBARの車両2台は同仕様の燃料タンクであると確認した。

参考サイト:

トラバ先:

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コメント

「気ままなNotes...」へのTBありがとうございます。
 最高の技術を競うF1のはずが、最近は複雑なレギュレーションで逆に制約ばかりで、各チームが"抜け穴"ばかり探すようになっている気がします。
 今回のBARは、初戦の故意的なリタイアといい、その最たるチームだったこともあり目を付けられていたんだと思いますね。そんな[ずる]しないで堂々とトップを狙って欲しいものです(まぁ、真偽は分かりませんけどね)。

投稿: pixy_japan@気ままなNotes... | 2005/05/06 22:55

はじめまして、TBありがとうございました。
時系列に整理されていて、とても分かりやすかったです。それに重量も細かく記載されているのでなんか勉強になりましたですm(_ _)m

それにしてもやっぱり「 BAR側の姿勢を問題視していた模様」なんですね…。故意に不正を行なった証拠は見つからなかったものの、この姿勢が悪い印象を与えちゃったんですかね…。
仕方ないことですが、やっぱり悔しいですね。
再びニュルから巻き返してくれることを期待するしかないですね…う~ん、悔しいです。

投稿: Ling | 2005/05/07 02:05

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